Radfahrers Nachtlied

ドイツの自転車競技選手・アンドレアス・クレーデンを中心とした自転車ロードレースと、極々たま~にクラシック音楽やその他のテーマに関する雑文

ツール終了。…そして選挙に関する雑感

ツールが終了しました。我らがクレーディは総合優勝のフルームから1時間2分43秒遅れの総合30位。今までの彼の成績から考えるとかなり寂しいものですが、歳も重ねているし、初日での落車の影響もあるだろうし、まあ仕方ありません。
今後のレースのどこかで、彼本来の輝きを再び見せてくれれば、と思います(できれば日本でテレビ中継のあるレースで…)。
王者となったフルームですが、山岳区間における驚異的な高回転アタックは圧倒的な迫力がありました。あのケイデンスの高さは確実に全盛期のランスを上回っていたのではないでしょうか?
新鮮な魅力を持った新帝王の誕生には素直に賞賛の拍手を送りたいと思います。







…さて、話は大きく変わって先日行われた参議院選挙に関連した話。今回の選挙は前回よりも投票率が低かったそうで、これについて問題視する報道、意見が見られます。
私自身は今まで一度も棄権したことはありません。選挙権を得てからというもの、地方選、国政選とも全て投票しています。それを前提とした意見として読んでいただきたいのですが、
私自身は、投票率が低い、ということが問題だとは全く思いません。
投票率が低いことを問題であると考える意見の根底には、次のような政治観があるのではないかと思います。つまり、人民と権力者は常に対立しており、投票率が下がれば人民の意見が権力者に届かなくなり、権力者は好き放題をやって独裁政治となる…有権者、特に、新鮮な価値観を持った若者が多く投票に行けば、旧弊価値観を持った権力者の暴走を抑えられる…
まあ確かに一理はあると思うのですが、少々古臭くて単純な視点による見方ではないか、という気もしなくもありません…。

私の考えはこうです。
投票をしない、又は投票に行きたくない、という人の多くは、誰に投票したら良いのかわからない、だからわざわざ時間をつぶして投票になど行きたくない、という人なのだと思います。つまり、こういう人は、政治についてよく分からないのだと思います。そういう人が無理に投票に行くと、「美人だから」「カッコいいから」「どういう政策を主張しているのかはよく分からないけれど、なんとなく頼りになりそうだから」「なにかやってくれそうな雰囲気を醸し出しているから」という主観的イメージで投票します。
こういう票が増えれば増えるほど、世の中も政治も悪くなる、というのが実情なんじゃないでしょうか。
だから、こういう「誰に投票したらいいのか分からない」という人は投票しない方が良いのです。
本来投票権を持っている人が、何らかの不当な力によってその権利を奪われたのならば大問題ですが、投票の権利を持っている人が自らの意思でその権利を放棄したのであれば、民主主義としても何ら問題はないと思います。権利を放棄した結果、世の中がその人にとって悪いものになったとしても、それは権利を放棄した人の自己責任でしょう。
投票率は低い程良いとも思いませんが、高ければ良いとも思いません。票の集計や選挙活動において不当なことが行われないことが重要であり、投票率の高低は実際実にどうでも良い問題だと思っています…。
(ちなみに、上記の内容は与党の大勝となった今回の選挙の結果について良かったとか悪かったとかいう話とは一切関係のない話です。今回の選挙の結果についての感想はここでは(というかネット上では)表明いたしません。)