Radfahrers Nachtlied

ドイツの自転車競技選手・アンドレアス・クレーデンを中心とした自転車ロードレースと、極々たま~にクラシック音楽やその他のテーマに関する雑文

USAプロ・チャレンジ終了

USAプロ・チャレンジは25日にデンバー市街の周回コースで最終ステージが行われ、サガン区間勝利。我らがクレーディは29秒遅れの75位。結果、最終的な総合成績は13分16秒遅れの30位となりました。ちなみに一つ後の総合31位は13分22秒遅れのアンディ。二人とも、いまいち気合いの入らなかった今大会となったようです。

一方、ブエルタではホーナーがマイヨ・ロホを獲得、スベルディアも手の骨折が回復してきたようで総合上位をキープし、ラヂオ軍は順調にレースを進めている模様ですね…

うーむ。



とにかく、クレーディには早く来期の契約を見つけてほしいものです。。。

USAプロ・チャレンジ 第4区

さて、昨日の記事で「まだまだ上位進出に期待」と書いたばかりですが、日本時間で今日行われた第4区、ゴール前12kmほどの所に1級峠があり、3級峠に頂上ゴールするクイーンステージだった訳ですが、我らがクレーディはアンディ、ギャロパンと共に3人の集団で9分13秒遅れ、のんびりモードでゴール…
総合成績も10分01秒遅れの30位となりました。上位進出は無くなったようですね…。

来期のチームは??(その2)

IAM CYCLINGへの移籍の噂があったらしいクレーディですが、IAM CYCLINGが公式に来期の獲得メンバーを発表し、その中にクレーディが含まれていなかったことから、前の記事で情報源としたhttp://www.cyclingfever.com/transfers.htmlではクレーディの来期チームは「?」に変わってしまいました…。

年齢も年齢ですから、最悪の場合、来期のチームが決まらなければ今季限りでの引退もあるかもしれませんね…(´・ω・`)

さて、開催中のUSプロ・チャレンジですが、クレーディは第3区終了時点でトップから59秒遅れの総合24位。大したタイム差ではありませんから、まだまだ上位進出は期待できます。

来期のチームは??(8/21追記あり)

Cyclingfeverによれば、来期我らがクレーディはIAM CYCLINGに行くという噂があるそうな…
今期のラヂオ軍のメンバーはほとんどがそのまま後継チームのトレックに行く、と報道されていましたが、クレーディに関しては8月になっても「トレックと契約」という情報が流れてきませんでした。
フランク・シュレックとの契約に関してゴタゴタがあったように、トレック・チームの首脳陣はドーピングに対してクリーンなイメージを徹底させたいのでしょう。その点、クレーディには06年のいわゆる「ライン・コンヴォイ」の疑惑があり、この辺が契約のネックになっているのかもしれません。

…とはいえ、個人的にはイアムは悪くないと思います。スイス在住ですから、地元のチームでキャリアを終えるのもいいかもしれません。年齢による衰えも感じられる最近のクレーディですから、さすがにグランツールの総合優勝はもう無理でしょう。でもスイスやロマンディなら、そこにピークがくるように調整すればまだまだ総合優勝の可能性はあるかもしれません。
できれば、日本でテレビ放送のあるツール・ド・スイスで総合優勝してほしいものです。
(8/21追記 ↑考えてみればIAMが来年UCIプロチームに昇格する可能性もあった訳で、そうなればグランツールにも出場できますね…「ツール・ド・スイスで総合優勝してほしい」はあくまでIAMがUCIプロチームに昇格できず、出場レースが今年と同じような状況だった場合、を前提として書いたものです。グランツールに出場できるなら、もちろんグランツールで活躍してもらいたいです。)

まあ、あくまで噂の段階ですから、まだまだどうなるか分かりませんが…

ちなみに、浪人だったゲルデマンはめでたくMTN-QHUBEKAと契約した模様。ツィオレックが口を利いてくれたのかもしれません…

USAプロ・チャレンジ

我らが偉大なるクレーディの次のレースですが、Procyclingstats.comCyclingnews.comによれば、19日から始まるUSAプロ・チャレンジ(公式ページ)の模様です。(ただしこの記事の執筆時点ではラヂオ軍公式ページに出場メンバーのアナウンスは無し…)
去年までは確か「USAプロ・サイクリング・チャレンジ」という名称だったと思うのですが、今年から正式名称からも「サイクリング」は抜けたのでしょうか??

さて、コロラド州で行われるこのレース、ツアー・オヴ・カリフォルニアと同じくUCIアメリカツアーの2.HCですが、ヨーロッパのレースではあり得ないような標高の高いところを走ります。おそらく北米で行われる最も過酷なレースなのではないでしょうか。
ただしブエルタやジロのような急勾配は無いようです。我らがクレーディは去年総合4位に入っており、このレースとの相性も比較的良いようですから是非とも頑張って頂きたいものです…。
このほかSkyからはフルームとポート、キャノンデールからは増田選手も出場する模様。

去年は公式ページでストリーミングが観られましたが、多分今年も観られると思います。とはいえ時間帯が時間帯だから私は最後までリアルタイム観戦するのは多分無理だろうなぁ…

1998年ツールのドーピング報道について。

宮崎駿の最新作「風立ちぬ」はまだ観ていないのですが(トイレの近い体質の私は映画館で映画を見るのが嫌いなので、観るとしたらブルーレイが出てからになるでしょう…演劇やオペラは幕間に休憩があるのでまだよいのですが、始まったら終わるまで出られない映画が一番厳しいのです。…余談が長くてすいません)、零戦の開発に携わった戦前の航空技術者、堀越二郎の半生を描いたものです。これについて宮崎駿は7月16日付の朝日新聞で、
「自分は若い頃は戦争責任があるかないかと言う見方をしていた。しかし後の世から断罪するのは簡単。一方で、零戦を作った優秀な技師として二郎を祭り上げる動きもあります。いずれも、あの時代の空気を肌で感じようとしていない」
「一つの時代を遠くから見て、灰色だとか決め付けることは間違っている」
と語っています。
これってそのまんまドーピング全盛時代の選手のドーピングについても言えるんじゃないでしょうかね。現在からの視点で「卑怯者」「嘘つき」と一方的に断罪するのも、「みんながドーピングしていたなかで優勝したのだからやはり一番強かった、偉大な選手だったんだ」と祭り上げるのも、いずれもあの時代の選手のおかれた境遇というものを考えようとしていない…
(まあ、戦前とロードレースにおけるEPO全盛期と考えられる1990年代、200「0」年代とでは、経ている年月は全然違いますが、同時に、大量の死者と殺人者を生み出した戦争と、何人かの選手が就寝中に死亡し、観戦者が「騙された」と感じた程度のドーピング問題とでは、人間社会に対する犯罪性という面でもやはり比較にならないでしょう。)

さて、USADAがランスを告発した直後は感情的なランス擁護記事を連発し、ランスが告白すると見事な手のひら返しを行ったCyclingtime.comさんですが、1998年のツールのサンプル再検査で多くのEPO陽性反応が出た問題についてはこんな記事を書いています。まあ、相変わらず感情的で大人げない感じなんですが、この記事を書いた方は、そもそもこの当時はEPOの検出技術が確立されておらず、ドーピング検査でEPOが検査されるようになったのは2000年からである、という基本的な事実関係すら理解されていないのではないでしょうか…?

ツール終了。…そして選挙に関する雑感

ツールが終了しました。我らがクレーディは総合優勝のフルームから1時間2分43秒遅れの総合30位。今までの彼の成績から考えるとかなり寂しいものですが、歳も重ねているし、初日での落車の影響もあるだろうし、まあ仕方ありません。
今後のレースのどこかで、彼本来の輝きを再び見せてくれれば、と思います(できれば日本でテレビ中継のあるレースで…)。
王者となったフルームですが、山岳区間における驚異的な高回転アタックは圧倒的な迫力がありました。あのケイデンスの高さは確実に全盛期のランスを上回っていたのではないでしょうか?
新鮮な魅力を持った新帝王の誕生には素直に賞賛の拍手を送りたいと思います。







…さて、話は大きく変わって先日行われた参議院選挙に関連した話。今回の選挙は前回よりも投票率が低かったそうで、これについて問題視する報道、意見が見られます。
私自身は今まで一度も棄権したことはありません。選挙権を得てからというもの、地方選、国政選とも全て投票しています。それを前提とした意見として読んでいただきたいのですが、
私自身は、投票率が低い、ということが問題だとは全く思いません。
投票率が低いことを問題であると考える意見の根底には、次のような政治観があるのではないかと思います。つまり、人民と権力者は常に対立しており、投票率が下がれば人民の意見が権力者に届かなくなり、権力者は好き放題をやって独裁政治となる…有権者、特に、新鮮な価値観を持った若者が多く投票に行けば、旧弊価値観を持った権力者の暴走を抑えられる…
まあ確かに一理はあると思うのですが、少々古臭くて単純な視点による見方ではないか、という気もしなくもありません…。

私の考えはこうです。
投票をしない、又は投票に行きたくない、という人の多くは、誰に投票したら良いのかわからない、だからわざわざ時間をつぶして投票になど行きたくない、という人なのだと思います。つまり、こういう人は、政治についてよく分からないのだと思います。そういう人が無理に投票に行くと、「美人だから」「カッコいいから」「どういう政策を主張しているのかはよく分からないけれど、なんとなく頼りになりそうだから」「なにかやってくれそうな雰囲気を醸し出しているから」という主観的イメージで投票します。
こういう票が増えれば増えるほど、世の中も政治も悪くなる、というのが実情なんじゃないでしょうか。
だから、こういう「誰に投票したらいいのか分からない」という人は投票しない方が良いのです。
本来投票権を持っている人が、何らかの不当な力によってその権利を奪われたのならば大問題ですが、投票の権利を持っている人が自らの意思でその権利を放棄したのであれば、民主主義としても何ら問題はないと思います。権利を放棄した結果、世の中がその人にとって悪いものになったとしても、それは権利を放棄した人の自己責任でしょう。
投票率は低い程良いとも思いませんが、高ければ良いとも思いません。票の集計や選挙活動において不当なことが行われないことが重要であり、投票率の高低は実際実にどうでも良い問題だと思っています…。
(ちなみに、上記の内容は与党の大勝となった今回の選挙の結果について良かったとか悪かったとかいう話とは一切関係のない話です。今回の選挙の結果についての感想はここでは(というかネット上では)表明いたしません。)